言語と文化。F1から。

カーレースF1の話。今年のF1、見どころのひとつはホンダエンジンと、これを積むトロ・ロッソF1チームとの歩みではないでしょうか。

ホンダエンジンはF1に復帰して今年で4年目。昨年までは違うチームと組んでいました。エンジンの技術的なことはわかりませんが、ホンダエンジンが苦戦していたのは確か。それもあって今年はペアとなるチームが代わったという経緯があります。

傍から見ていると、昨年までうまく行かなかったのはプロフェッショナル同士の技術の話かなと思っていたのですが、どうやら違う側面もあるようです。それは「文化」の違い。昨年までのチームはイギリス。今年のチームはイタリアです。日本的な物事の進め方(現場で決断できる構造になっていない)がF1というスピーディーな判断を要されるスポーツでは不利になっていたようで、チームの文化の違いがそれに輪をかけてしまった。

このようなことから、イタリアのチームはホンダスタッフとお互いの文化を理解し合うワークショップを開催した。そのようなニュースもありました。

ただ、これもなんだか引っかかるところがありました。というのも、それまでもホンダはF1に参戦をしているので、F1やチームと接するのは初めてとは言えない。文化の違いだけなのかなぁと感じていました。

すると元F1レーサーがこんな仮説をFacebook上で挙げていました。それは言葉の解釈の違いです(※お互いの文化を理解し合おうとする前提があり、その上で言葉という順序)。

日本人も婉曲表現(表だって良い悪いを伝えない)を使いますが、イギリスのチームは母国語(英語)で婉曲表現を用いていたので、それを日本人(ノン英語ネイティブ)が解せず、ミスコミュニケーションが生じた。それで開発が遅れて行ったのではないか。一方、イタリアチームも英語が母国語ではない。母国語ではないもの同士がコミュニケーションを英語でとるためシンプルなやりとりが発生している。それで今年はチームとエンジンがうまく行っている(ように今は見える)のでは…という仮説でした。

文化や言語だけを理由には当然できませんが、それでもノン英語ネイティブ同士のコミュニケーションがF1というスポーツで行われていることって、なんだかとても人間味があります。

なにごともシンプルは難しいと思うのですが、言語もシンプルにという観点も大切にしたいですね。

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 kenya harada
 マーク・ローグ | Marc Logue 代表

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