Field Note(フィールドノート)という手のひらサイズのメモ帳があります。米シカゴ発のノートで、研究者が野外研究で扱いやすい質感が特長とされています。
わたしも出先の文具店で惹かれて購入しました(してしまった)。48ページつづりで、たしかに紙は頑丈に思える。ノートの表紙と裏表紙の中面には、研究録を記すメモ欄や定規が印刷されており、確かにフィールワークに耐えそう。でも、大きく捉えると取り立てて特別なノートとも思えない。無印良品でも提供されていそうなノートです。
しかし、このフィールドノート、値段が違います。三冊セットで販売されており、約1500円程するのです。値段が値段ゆえに高く見えるのか。このあたりに販売の仕方の妙を感じます。
同じようなフィールドノートは、コクヨからも販売されており、こちらは250円強で購入が出来てしまいます。
日本企業とアメリカ企業のマーケティングの捉え方は異なると言われています。前者はマーケティングっぽい活動がそれぞれの部門に入り込んでいる。一方、後者は明確にマーケティング部門が上部にあり、トップダウンでコントロールがなされる、とされています。
どちらが良い悪いはないのでしょうが、いわゆるノートというものを高く販売する、ないしは、収益があがるようにコントロールするのはアメリカ企業のマーケティングが長けているのではないかとこのフィールドノートをとっても思います。
また、このフィールドノートは顧客との関係性を築く工夫もよく出来ています。ノートだけ、なのですがメールマガジンも配信されていたり、ホームページでは動画が作られていたり。マーケティング戦略が上部にあって、それに適う物語を作っている。そのようなうまさが垣間見えます。
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