懐かしのCD!となってしまいそうですが、CDを買ってこその楽しみがあります。それは「ライナーノーツ」。当該CDのミュージシャンの経歴や、作品の解説を込めたものです。
中でも楽しいのは、そのミュージシャンが影響を受けたミュージシャンや作品などを窺い知れること。ここで得た情報を芋づる式にたどっていくと自分の関心を深めることができます。
さて、この方法。歴史や文化を深めていくのにも有効です。たとえば歴史小説。小説ゆえ正確な歴史認識はしかるべき書籍にあたっていくのがよいと思われますが、物語にそってさまざまな歴史上の人物や文化が交錯するのが魅力。
たとえば、北方謙三氏の南北朝時代シリーズ(『悪党の裔』『道誉なり』『楠木正成』)を読むと、田楽や能、連歌につながっていくことを感じます。幼き頃の観阿弥が登場し、同時期に活躍した道阿(犬王)という人物を知ることができます。
また、連歌においては、バサラ大名と言われた佐々木道誉が『莬玖波集(つくばしゅう)』に関わったことがわかります。連歌集においても、道誉が関わっているとしればとっかかりができます。
歴史や文化の探求に困ったら、歴史小説を手にしてみる。
これも楽しみ方のひとつかもしれません。
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