“幼児において比喩は既知から未知へ飛躍する翼のようなものである”
とは外山滋比古氏のことば。
子供が母国語を短期間で身につけるのは不思議なことで、一般にいう学習とはことなると外山氏。たとえば、子供がイヌを「犬」ということばを身につけるとする。この「犬」が白い犬であった場合、子供の中では イヌ=犬=白い となる。しかし、そのうち黒い犬がいることも知る。ここにおいて比喩が活躍することになる。
表現したいあるモノがあり、それを言葉にするにあたって、似たものへ応用したり、転用したりすること。ここに創造性が発揮されることになる。冷静にとらえれば、なぜそのような創造性が発揮できるのか。ノーム・チョムスキーの生成文法も同じ視点をもっているのであろう。
“比喩とはいうのは、どうも、ことばを知らないときの方法のようだ”
これもまた外山滋比古氏のことば。
人間は創造性を兼ね備えている。そう信じてもよいのはでと、比喩から見えてくる。
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