東海林さだおさんという作家さんが好きです。なかでも料理をテーマとしたエッセイ『○○(食べ物名が入る)の丸かじり』シリーズは軽妙な味わいです。
ウソかマコトかウィキペディアによりますと、東海林さだおさんや、椎谷誠さんらのこの “くだけた文体” は「昭和軽薄体」と言われるそうです。言い得て妙な雰囲気なのです。
文体というのは気にしだすと面白いもの。たとえばこの三冊もググっと引き込まれます。
アンデルセン、森鴎外訳の『即興詩人』。とにかくシビれます。
ついで樋口一葉の『たけくらべ』。息も続かなくなるほど、一段落を読点「、」でつなぎます。句点「。」が少ない。
最後は二葉亭 四迷の『浮雲』。これはもう、読んでいて愉快です。古今亭志ん朝の噺を聴いているかのようなリズム感。
このような文体の本に目を通し、感じ、そして味わっていくと身体のどこかに語感が蓄えられ、あなたがもともともっている語感と交わって、あなたらしい文体がでてくるのではないでしょうか。
上記、三冊は青空文庫(版権切れ、ボランティア編集)でお読みいただくこともできるはず。よければ検索ください。
参考まで。リンク)青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/
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